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第8部:研究の未来とあなた

ここまで、問いを立てること、時間と付き合うこと、読むこと、書くこと、発信すること、続けることを順番に見てきました。ひと通りの話を終えたところで、最後にもう一度、少し引いた場所から研究を眺めてみたいと思います。

この第8部は、新しい技法を増やす部ではありません。 これまで積み上げてきたものを、「あなたの人生」という尺度で捉え直す ための、短い締めくくりです。残っているのは2章だけです。

  • 社会と研究のつながり:研究は独立した営みではなく、誰かの生活や社会の課題と地続きです。自分の研究がどこに着地するのか、それを誰にどう伝えるのかを考えます。
  • 研究者として生きる:技法や肩書きの話ではなく、「研究者として生きるとはどういうことか」を、この本全体のまとめとして考えます。

未来の話は、どうしても抽象的になりがちです。「AIが」「グローバル化が」「オープンサイエンスが」――こうした大きな言葉で語れば語るほど、自分の足元からは遠ざかっていきます。だから僕はこの部を、 あなた自身の手触りのある問い に引き寄せて読んでほしいと思っています。社会のなかで自分の研究をどう位置づけるのか。10年後も研究者でいるために、今の自分は何を残しておきたいのか。大きな話を、自分の大きさに翻訳しながら読んでみてください。

なお、学び続けるための習慣そのものについては、巻末の学び続けるということで扱っています。